教えるのはこの私


徳重 安枝(Yasue Tokushige)

管理栄養士
1971年生まれ

管理栄養士。杉並区学校栄養士、プロスポーツ選手や肥満患者への栄養指導、管理栄養士国家試験講座の講師、フードライターなどを経験し、現在は「Clad-Kitchen」を主宰。料理教室の講師、執筆、講演などを行う。長女の出産を機に親子向けの食の教室「ベジスタ」を立ち上げた。

Information

玄米ごはん


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 玄米ごはんはクリニックでも好評のメニューのひとつで、4日に1回は出しています。 雑穀ごはん、麦ごはんになると2日に1回は登場します。
 好評だから出しているというよりは、授乳婦さんにおすすめしたい食材のひとつだから。
 おすすめする理由は食物繊維が豊富だということ。食物繊維は余分なコレステロールを吸着して排泄してくれるので、血液の流れをよくする効果が期待できる、つまり赤ちゃんに必要なおっぱいがよく出るというわけです。

 余談ですが、玄米ごはんは私を初心に帰らせてくれます。
 管理栄養士になって2年目くらいのころ、食事指導で血糖値コントロールとウェイトコントロールの観点から多くの患者さんに玄米をおすすめしていたのですが、ある時ある年配の患者さんが涙ながらに玄米は食べたくないと訴えられました。
 玄米は戦後の辛い時期を思い出すというのがその理由。 いまやマクロビなどの影響からか、時には高級食材としても扱われ、私たちの食生活に浸透してきましたが、それは戦後の食糧不足を経験していない世代だからこそ受け入れらること。 
 学校で学んだ栄養学だけを頼りに行っていた食事指導が、一方通行で、かつ、いかに自分が未熟で経験不足かということを思い知らされた出来事でした。

 日々、勉強ですね。 これからも経験を積んで成長したいと思います。