教えるのはこの私


徳重 安枝(Yasue Tokushige)

管理栄養士
1971年生まれ

管理栄養士。杉並区学校栄養士、プロスポーツ選手や肥満患者への栄養指導、管理栄養士国家試験講座の講師、フードライターなどを経験し、現在は「Clad-Kitchen」を主宰。料理教室の講師、執筆、講演などを行う。長女の出産を機に親子向けの食の教室「ベジスタ」を立ち上げた。

Information

講演「心を育むお料理」


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この日の賀茂保育園の給食。美味しくいただきました。

 今日は鳥取県の三朝町にある賀茂保育園で講演をさせていただきました。
 テーマは「人権」。
 演題は「心を育むお料理」。

 「人権」と「食育」とは一見かかわりがないように思われますが、実はそうでもありません。

 子どもたちが自分で包丁を使って切った野菜の形がやたら大きすぎても、丸めたおだんごの形がいびつでも、それは子どもたちにとって立派な作品。
 子どもたちが慣れないながらも自分の手で作り上げたものに、大人が手を加えることは、子どもたちの本来持っている才能や創造する力の芽を摘んでしまうことになる可能性もあるといった内容についてお話させていただきました。
 型にはまってしまった大人たちの都合や理想を押しつけることで、子どもの個性や好奇心を奪ってしまう権利は、たとえ親といえども、誰にもありません。

 と自分にも言い聞かせながらの講演でした。

 話は変わって。
 この賀茂保育園は食育に熱心な保育園で、参考になるお話をたくさん聞かせていただきました。
 給食に使われている野菜は、地元の農家さんから直接届くのだそうです。子どもたちが野菜を育てたり、それを食べたりといった取り組みもされてます。

 また、毎月18日を郷土料理の日として決め、地元の野菜を使った給食を食べるとか。
 興味深いのが、三朝町の保育園、小学校、中学校の栄養士さん調理師さんで案を出し合って献立を決め、この日に共通の献立としてそれぞれの給食で出されるのだそうです。 このほか町全体で取り組まれている食育の話をお聞きしました。

 感心するばかりではなく 自分も専門を活かして地元に何か貢献できることをしていきたいと感じながら、保育園を後にしました。


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